広島で亡くなったアメリカ人捕虜を探した日本人の話 ― 輝く未来ビトNo.2378

ハッピー・メンタルコーチのたきざわです。

No Smile,No Happiness!!

☆輝く未来ビト☆ No.2378
【広島で亡くなったアメリカ人捕虜を探した日本人の話】

大統領は、平和記念公園に到着してからずっと、厳しい表情をしていた。

笑顔も悲しい顔も見せず、死者への追悼は粛々と、

そして儀礼的に進んで行く、、、と誰もが思っていた。

オバマ大統領の訪問の目的は、死者への追悼だった。

アメリカにとってまだ謝罪する段階ではないため、

「原爆投下は誤りだった」と受け取られる言動を慎まなければならなかった。

そんな状況の中、最終場面で、

わずか数分だったが、

戦後７１年の溝を埋める

予期せぬドラマがあった。

71年前の明るく晴れ渡った朝、空から死神が舞い降り、世界は一変しました。

閃光と炎の壁がこの街を破壊し、人類が自らを破滅に導く手段を手にしたことがはっきりと示されたのです。

なぜ私たちはここ、広島に来たのでしょうか？

私たちは、それほど遠くないある過去に恐ろしい力が解き放たれたことに思いをはせるため、ここにやって来ました。

私たちは、10万人を超える日本の男性、女性、

そして子供、数多くの朝鮮の人々、12人のアメリカ人捕虜を含む死者を悼むため、

ここにやって来ました。

彼らの魂が、私たちに語りかけています。

彼らは、自分たちが一体何者なのか、そして自分たちがどうなったのかを振り返るため、内省するようにに求めています･･･・

そんな冒頭の言葉で始まった 17分に及ぶスピーチの後、

大統領は2人の被爆者と対面した。

その内の一人は、８歳の時に被爆した、森重昭さん(79)。

森重さんは、38歳の時、地元の被害状況を調べたいと思い、独自に調査を始めた。

その途中、広島にアメリカ兵捕虜がいたことがわかり、驚いた。

そんな公文書はどこにもなかったからだった。

誰も知らない。誰も調べようとしない。

･･･自分がやるしかない、と思った。

戦時中、撃墜されたアメリカの爆撃機の名前が分かった。

渡米し、その爆撃機の乗組員名簿を調べた。

周囲からは、「数名のアメリカ兵の被爆者を調べて何になる！」と中傷された。

誰からも理解されなかった。

亡くなった12人の捕虜の名前が判明した後、

渡米して一軒一軒遺族を訪ね、「原爆で亡くなった」と伝えた。

そして2009年、12人のアメリカ人捕虜の名前は原爆死没者名簿に登録された。

調査を始めて34年の歳月が流れていた。

オバマ大統領は、スピーチの中で、そのことについて触れ、

後に、森さんに感謝の意を述べた。

森さんは必死に英語で応えようとしたが、言葉にならず、

感極まって泣いてしまった。

その時、大統領が森さんを抱き寄せた。

原爆を投下した国の大統領と被爆者が抱き合う時代が来るなんて、誰が予想しただろうか。

奇跡のシーンだった。

スピーチの中で最も感動的なメッセージがあった。

原爆投下は間違っていた、とも受け取れるニュアンスの言葉だ。

テーブル越しに夫婦が向かい合って朝食を取る。

子どもが起きてきて『おはよう』と言う。

両親が笑顔で子どもを抱き寄せる。

我々がこんな幸せな朝を迎えているとき、

７１年前にもここで、

同じような幸せな時間があったのだ。

ここで亡くなった人々は我々と同じ人間だ。

過去に誰もやったことのなかったことをやった人達がいる。

それが　「歴史」　には刻まれていく。

同じように、私たち一人ひとりも、

過去、自分がやったことのないようなことをやってみる。

それが、自分史に刻み込まれていくのだ。

（みやざき中央新聞　1月1日元日号編集長の社説より）

オバマ大統領のスピーチ全文

-*-*-今日の輝く言霊-*-*-

私たち一人ひとりも、

過去、自分がやったことのないようなことをやってみる。

それが、自分史に刻み込まれていくのだ。

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