ハッピー・メンタルコーチのたきざわです。
No Smile,No Happiness!!
☆輝く未来ビト☆ No.2528
【自分の心を自由自在に使えるようになる、ということ】
江戸時代に実在した臨済宗の名僧:沢庵和尚が
江戸時代初期の武将であり、柳生新陰流(江戸柳生)の地位を確立したとされる
柳生宗矩に宛てた手紙をまとめた小文として、『不動智神妙録』(ふどうちしんみょうろく)という書物があります。
「不動」とは、心に意識を留めず、常に自由自在の心を持つこと。
「不動智」とは、不動明王の智恵のことであり、
「不動心」というのは、心が動かないことではなく、
心を「少しの間」も、瞬間をも心に留めない事。
その書物の中の一つに、「本心妄心」という言葉が出てきて、次のように説いています。
―――――――
本心と妄心について。
本心というのは、
一箇所に心がとどまらず、全身全体に伸び広がっている心のことです。
妄心は、
何かに思い詰め、心が一箇所に固まり集まると、妄心と言われるものになる。
本心が失われてしまうと、
必要な様々なことを行えなくなってしまうので、
これを失わないようにすることが最も大切です。
たとえば、本心は
水のように一箇所にとどまらず、
妄心は氷のように固まっています。
氷では、手も頭も洗えません。
氷を溶かして水にすることで、どこへでも流れるようにして、
手足も他のものも洗えるようになります。
心が一箇所に固まって何か一つのことにこだわり続ければ、
氷が固まるかのように、自由に心を使うことができません。
その心を溶かして、全身へ水が伸び広がるように心を使えば、
自分の思うように自由に使えるようになります。
これを、本心と申します。
―――――――
僕は、この「本心妄心」の解説を読んで、僕自身の考える「メンタル」と
とても近い考え方で、共感できることが多々あると思いました。
メンタルが強い人、ブレナイ人、そういう人のことをイメージするとき、
心が固そうなイメージが湧いてきますが、
実は、メンタルの強い弱い、ブレる、ブレない、とかって、
いかに、自分自身の心を自由自在に扱えるようになるのか、ということなのです。
アスリートに限らず、僕がメンタルコーチングでサポートするとき、
一般的なイメージとしてある、『メンタルを強くする』ことはまったく意識していません。
なぜかというと、そもそも、
「メンタルは強くするもの」「メンタルの強い人と弱い人がいる」
という信念を持ち合わせていないから、意識する必要もない。
むしろ、「本心妄心」の解説にあるように、
「如何に今、この瞬間の自分自身の状態に気づいて、それを受け容れ、そこから自分自身にとって最適な心の状態へとコントロールすること」
を「メンタル」に関するゴールだと思っています。
メンタルに、強い弱いなんてありません。
いかに、その場の状況に最適な心の状態を、自分コントロールして作れるか、
自分の良い状態をつくるために、自分自身の中に数多くの選択肢や方法があることを知っていて、それをその場に合せて最適な方法を引き出すことができるか、なのです。
-*-*-今日の輝く言霊-*-*-
心が一箇所に固まって
何か一つのことにこだわり続ければ、
氷が固まるかのように、
自由に心を使うことができません。
その心を溶かして、
全身へ水が伸び広がるように心を使えば、
自分の思うように
自由に使えるようになります。
これを本心といいます。
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